4本足のトレジャー・ハンター 2匹の犬がコインを発見!

最近イギリスで、このようなラゴット・ロマニョーロ種の子犬がソブリン金貨を何枚か掘り出しました。
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誰もが知っているように、犬は飼い主の人生を豊かにする存在です。運が良ければ、これは財産的な意味も持つこともあります。最近、コインに対して明らかに好意的な2匹の犬がこれを証明してくれました。金属探知機なしで、自分の鼻のみをクンクンいわせて嗅いで地下に眠っていたコインの財宝を見つけ出しました。それでは、地下の宝物を趣味として探している人とって犬は価値のある投資であると言えるのでしょうか。

 

発見No. 1:トリュフ探知できる鼻で金を掘り出した子犬のオリー

最初の発見は、ランカシャーにあるイギリスの港町ブラックプールの話です。そこではある男性が自分の娘に可愛らしい子犬のオリーをプレゼントしました。オリーは、トリュフを嗅ぎ出して掘り出すことに使われるイタリアのラゴット・ロマニューロ種の犬です。そしてオリーの鼻もその犬種の才能を持ち合わせています。しかし、2022年3月30日にオリーの鼻はトリュフではなく金に対して敏感だということが証明されました。初めての散歩(!!)のたった10分後(!!)にオリーは公園でいきなり激しく掘り始めました。そして金製のものを掘り出した時に飼い主はきっと驚いたはずです。オリーはなんと、19世紀及び20世紀のソブリン金貨を15枚も発見したのです。この発見に関する詳細は、ほとんど公開されていません。そのために、オリーの飼い主が発見した財宝の全体あるいは一部分を譲渡せざるを得ないのかについても、明らかではありません。ある一人のコインディーラーは発見されたコインの価値を約6000ポンド(おおよそ100万円)に見積もったとされています。その場合は、オリーはその2000ポンド(おおよそ33万5000円)という購入額の3倍の利益をもたらしたことになります。まさに価値のあった投資です!その後飼い主は、トレジャー・ハンターのオリーをまた散歩に連れて行くことが楽しみだと言いましたが、その際本当の宝物はコインではなくオリーであると強調しました。可愛すぎますね!オリーが今後も宝物を嗅ぎ出すのか、楽しみです!

 

発見 No. 2:犬のカイトゥシとその歴史的な発掘

二番目の発見は、貨幣学的な面からして遥かに面白いものです。この発見の立役者は犬のカイトゥシです。2022年4月7日、カイトゥシはその飼い主にポーランドのドルヌィ・シロンスク県にあるヴァウブジフ市の近くで散歩に連れて行ってもらいました。そこでカイトゥシはいきなり掘り始め、コインに溢れていた陶器を発掘しました。カイトゥシの飼い主はすぐ、ヴァウブジフ市にあるドルヌィ・シロンスク県文化財保護局支所に連絡をしました。調査に携わった考古学者はのちにカイトゥシが発掘したコインをブラクテアト硬貨、すなわち一面的に鋳造された極薄の中世の銀貨であると明かしました。大半は13世紀前半にシレジア、ザクセン、そしてブランデンブルクの造幣局において鋳造されたとされています。発掘の具体的な枚数は公開されてはいませんが、写真からするとおおよそ100枚と推定できます。この発見は、決して日常的なものではありません。ドルヌィ・シロンスク県文化財保護局の発表よれば、考古学者はこのような発見が少なくとも100年以上確認されていないと考えています。しかし、これはドルヌィ・シロンスク県を指しているのか、またはポーランド全体を指しているかは明確ではありません。

 

ブラクテアトは、その低い耐久性等ゆえに評判がよくなく、数年しか経たないうちに撤収され、溶かされ、新しいタイプのコインに取って代わられることが非常によくありました。その短命さゆえにこそ、ごく少数の標本しか残っていないブラクテアトの種類が多く、カイトゥシの発見の中に新たな種類が確認される可能性があります。ヴロツワフにある文化財保護局によるとコインは、写真でも確認できるように、傷のほとんどない非常に良い状態です。これらのブラクテアトが詳細に研究された上で保存処理されますが、必要な研究費を集められたら後に公開されることを今は望むしかありません。どちらにせよ、研究が終わった後は博物館で展示される予定です。

カイトゥシに話を戻すと、このような素晴らしい発見に見合ったご褒美を飼い主からもえたならいいですね。ドルヌィ・シロンスク県文化財保護局は、カイトゥシがポーランドの考古学界で専門家として求められていると、Facebookにて半分ジョークで投稿しました。「カイトゥシの能力が知れ渡り、考古学者から進行中の発掘への協力のお願いが既に相次いでいます。」

 

イヌの鼻は、人間が想像もできないことを把握できる進化の傑作です。例えば、犬は人間が糖尿病や癌にかかっていることを嗅いで明かすことができます。写真:85Miranda / Pixabay

黄金は匂いがない?

真面目に言うと、犬が地下にある金や銀を嗅ぎ出せるかどうかは、議論の余地が大いにあります。地下の宝物を趣味として探している探検家の様々なインターネットフォーラムでは、この話題について熱く議論されています。犬は私たちにとって想像できない範囲の匂いが嗅げることは確かです。匂いの発生元が地下12メートルまで探知可能と考える人もいます。しかし、いくら地下何メートルまで探知可能といっても、金も銀も匂いがないという難題があります。とはいえ、土と金属が化学反応すれば、犬が嗅ぐことのできる匂いが発生するということはあり得るでしょう。

それでは、上記で紹介したオリーとカイトゥシは、上述のように発生した匂い、またはコイン以外で財宝に入っていた匂いのあったものを嗅げて財宝を発見したのでしょうか。それとも、この2つの発見自体はただの運が良い偶然にしかすぎなかったのでしょうか。結局のところ、世界には犬が9億匹もいるとされているし、掘ること自体はどの犬でも好きです。そうすれば、発掘するものの中に時には宝物があっても当然のことではないでしょうか。

結論としては、明白で確かな解答は存在していないということです。しかし、もし犬をお持ちでしたら、散歩の際、犬が地面を掘ることを止めないようにすることをお勧めいたします。どんな掘り出し物が出てくるかは、わからないですから…!

 

イギリスの子犬とその発見したものの写真は、Dailymailのウェブサイトでご覧になれます。(広告が非常に多いことにご留意ください!)

ポーランドでの発見の写真は、ドルヌィ・シロンスク県文化財保護局のFacebookでご覧になれます。