キューンカー社のオークション・レヴュー:過去最高水準のコイン価格

ロット番号2215:チェコスロバキア 5ドゥカート 1938年 クレムニツァ 56枚のみ鋳造 NGC MS63+ 落札予想価格:30,000ユーロ 落札価格:180,000ユーロ
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キューンカー社、オスナブリュック ドイツ

オークション 368–371

2022/06/20–24

 

10ドゥカートの価値のポルトゥガレーザー硬貨が420,000ユーロ(約5800万円)、チェコスロバキアの5重ドゥカートが180,000ユーロ(約2500万円)、そして元々の見積額の10倍もの落札価格を達成したブラクテアト硬貨。キューンカー社(Künker)の夏期オークション368–371のプレヴューをまとめて一言で言いますと、コインの価格は現在、過去最高水準にあります。コレクションの売却をお考えの方は、活発で関心の高い市場に期待できます。そのためにも、総売上高の見積りが元々760万ユーロだった4つのコレクションが1280万ユーロまでに上昇したのも、不思議なことではありません。

以下で、夏期オークションの上位の5つの結果をご紹介いたします。

 

ロット番号2219:チェコスロバキア 5ドゥカート 1951年 クレムニツァ 100枚のみ鋳造 NGC MS66 未使用品 落札予想価格:30,000ユーロ 落札価格:130,000ユーロ

第5位

130,000ユーロ(約1800万円)をもたらしたのは、チェコスロバキアのクレムニツァにおいてが1951年に100枚のみ鋳造された5重ドゥカート金貨です。第二次世界大戦後に鋳造されたコインも、その収集の価値が素材の価値と関係なく高級な収集品になり得ることは注目に値します。さらに興味深いのは、このコインのモチーフ、すなわちテーマは流通市場にとって無意味であるということです。重要なのは、鋳造量が極めて低いことと、保存状態が優れていることです。

 

ロット番号2218:チェコスロバキア 10ドゥカート 1951年 クレムニツァ 56枚のみ鋳造 NGC MS67 ほぼ未使用品 落札予想価格:25,000ユーロ 落札価格:170,000ユーロ

第4位

同じモチーフで同年の10重ドゥカート金貨についても、同様のことが言えます。その34.41gの純金の価値は、オークション当時に約1,900ユーロ(約26万円)に相当していました。しかし、落札価格は170,000ユーロ(約2360万円)で、素材の価値の約90倍です。このコインの価格が非常に高い理由は、現在のチェコにおけるチェコスロバキア・コインに対する関心が高いことと、このコインがたった56枚しか鋳造されなかったためです。

 

ロット番号2215:チェコスロバキア 5ドゥカート 1938年 クレムニツァ 56枚のみ鋳造 NGC MS63+ 落札予想価格:30,000ユーロ 落札価格:180,000ユーロ

第3位

このシリーズの最も高価なコインとなったのは、1938年に鋳造された5重ドゥカート金貨です。この年、大戦を防ごうとして列強諸国がヒトラーにズデーテン地方を犠牲として譲渡しましたが、結果として阻止できませんでした。ズデーテン地方の譲渡後、数ヶ月経たないうちにチェコスロバキアは崩壊してしまいました。そのために、1938年に鋳造された数少ないコインは、現在のチェコの国民アイデンティティにとって極めて重要です。その結果、56枚しか鋳造されていない5重ドゥカート金貨が、180,000ユーロ(約2500万円)という落札価格でパヴェル・リスカ博士コレクションの最も高価なコインとなりました。注目すべきは、1938年同年の額面金額の異なる2つのコインです。鋳造量が186枚のダブルドゥカート金貨は110,000ユーロ(約1500万円)、鋳造量が56枚の1重ドゥカート金貨は77,500ユーロ(約1000万円)という落札価格を達成しました。

 

ロット番号504:ヨアヒム2世 10ドゥカートの価値のポルトゥガレーザー硬貨 1570年 ベルリン オークション・ヘス(Hess)253(1983年)の351番旧蔵品(元ゴータ公国の官房所蔵) 非常に珍しい 取っ手の跡 美品 落札予想価格:200,000ユーロ 落札価格:220,000ユーロ

第2位

2番目に高価なコインと最も高価なコインは、次のオークション369になります。このオークションでは、ベルリンの文化的活動や文化的施設を支援するために、シュパーカッセ貯蓄銀行ベルリン支店が保管していたブランデンブルク=プロイセン・コインのコレクションを出品しました。ベルリンの芸術関係者は、コイン収集家のコインへの情熱を非常に喜ばしく思っているでしょう。1570年のヨアヒム2世選帝侯の10ドゥカートの価値の希少なポルトゥガレーザー硬貨は220,000ユーロ(約3000万円)という落札価格を達成しました。

 

ロット番号505:ヨハン・ゲオルク 1584年の10ドゥカートの価値のポルトゥガレーザー硬貨 ベルリン オークション・ヘス(Hess)253(1983年)の353番(元ゴータ公国の官房所蔵)とオークション・キューンカー(Künker)47(1999年)の4001番旧蔵品 唯一無二 極美品 落札予想価格:250,000ユーロ 落札価格:420,000ユーロ

第1位

落札予想価格のほぼ2倍の420,000ユーロ(約6000万円)を達成したのは、ヨアヒム2世の長男及び後継者のヨハン・ゲオルクのプルトゥガレーザー硬貨です。その原因としてはおそらく2つあります。まず、このコインは唯一無二のものであること、次に、上記のポルトゥガレーザー硬貨よりこのコインの方が保存状態が優れているということです。この結果を受け、このポルトゥガレーザー硬貨は、Sixbidアーカイブを調べた限りでは、現在に至るまで最も高価なポルトゥガレーザー硬貨になります。いずれにせよ、このオークションの落札価格が最も高いコインであることに違いありません!

 

このレヴューで高価なコインしかご紹介しておりませんが、これらのオークションでは比較的安価なコインも数多く出品されていました。ご興味のある方は、オークション結果を是非一度ご覧ください。コインの収集は、誰でも楽しめる趣味なのですから!

 

Künker, Nobbenburger Straße 4a, 49076 Osnabrück, Germany(オスナブリュック、ドイツ)

電話番号:++49 / 541 / 962020 ファックス:++49 / 541 / 9620222 電子メール:service@kuenker.de

全てのオークションの結果はwww.kuenker.deでご覧いただけます。

 

これらのオークションの全ての結果はキューンカー社のウェブサイトでご覧いただけます。