オークション・プレヴュー:Numismatica Genevensis社で格別の珍品

ロット番号13:シラクサ(シチリア島) キモン(Kimon)の落款入りのデカドラクマ 紀元前405年頃 よい極美品 落札予想価格:600,000スイスフラン
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2022/11/14〜15

Numismatica Genevensis SA社

オークション16–18

 

最高級のコインに興味がある人なら、Numismatica Genevensis社を知らない人はいないでしょう。なぜなら、稀に行われるオークションには、保存状態の優れたコインが数多く出品されるからです。2022年11月14日と15日には長い時を経てついにオークションが開催されます。その3冊のカタログには、収集家が夢に見るようなコインとメダルが掲載されています。具体的にオークション16では、世界のコインのハイライト、多くの場合は知られている限りで保存状態の最も優れた標本が出品される予定です。オークション17は、ベルギーとイタリアのコインが多く含まれている、とある「著名なジェントルマン」コレクションを目玉商品とします。オークション18は、第1部が2021年11月にすでに大成功して落札されたジュネーヴ・コレクションの第2部に特化しています。

 

オークション16:世界の完璧な珍品(古代)

Numismatica Genevensis社が出品するロットが、他のオークションでハイライトとなるようなロットすら紹介しきれないほど非凡なものなので、オークション・プレヴューで紹介するロットの選出には困るものです。まずは愛好者なら夢中になる都市アエトナの唯一無二のドラクマを見ましょう。アエトナはシラクサの僭主ヒエロンによって作られた都市です。ヒエロンは当時の最も名高い彫刻師に、アエトナのコインをデザインするように依頼しました。また、史上最も有名な彫刻師キモンがシラクサに住んでいました。キモンは、のちの我らの美的感覚に影響を与えた印象的なコインのデザインを作りました。Numismatica Genevensis 社は、キモンのコインを二枚も出品していることを誇りに思っています。2枚とも、知られている限りでは保存状態が最も優れている標本で、1枚目は1940年、2枚目は1941年までその由来を遡ることできます。

 

オークション16:世界の完璧な珍品(イスラーム・コイン)

Numismatica Genevensis社は、イスラーム・コインの珍品をオークションにかけることで有名であり、オークション16はイスラーム・コインに特化しています。中には679年から692年の間に鋳造された、フォカス帝のソリドゥス金貨のイスラームの模倣コインの他に、696年から750年の間のウマイヤ朝の全ての56のディーナール金貨のセット、そしてムガル帝国のジャハーンギール帝の珍しいモハールがあります。

 

オークション16:世界の完璧な珍品(世界のコインとメダル)

オークション16の最後は世界のコインとメダルに特化し、多数の重要な個別標本とセットに加えて数多くの小規模の特別コレクションが出品されます。

オークション16のハイライトの一つは、名声高い収集家のフィリップ・フォン=フェラーリ氏(1850–1917年)のために鋳造された、ゲシヒツターラーと呼ばれる7枚のバイエルンの再鋳金貨です。これらの再鋳金貨については、こちらの記事をご参照ください。

ここでまた、数多くの素晴らしいロットの中で紹介するものを選出するのがかなり大変でした。ほんのいくつかだけ紹介させていただくと、チロルとオーストラリア大公ジギスムント・フランツの20ドゥカートやアンヌ・ド・ブルターニュの中世のカディエール・ドールがあります。その他には、NGC PF63カメオ(Top pop)というグレードの「ウナとライオン」や、イタリア王国の究極の珍品、12枚しか残っていない1864年の50リラも魅力的です。最後は最も美しいスイスコインの一つ、1741年のターラーの鋳型を使って鋳造された、バーゼルの都市景観の描かれた20ドゥカートです。

上記のものの価格帯が高すぎると思われる方でも、落札価格の低い完璧なコインも掲載されているので、カタログに目を通すことをお勧めいたします。中には、30枚の5ドル硬貨と40枚の20ドル硬貨を含む米国金貨のコレクションなどがあります。

 

オークション17:とある「著名なジェントルマン」コレクション

とある「著名なジェントルマン」コレクションは、630のロットから構成され、すべてのロットの保存状態は完璧です。

このコレクションは、古代から現代まであらゆる時代の全世界のコインとメダルの古典的なコレクションです。しかし、もちろん収集家独自の焦点はあります。その一つはベルギー王国です。50ものロットがベルギー・コインであり、中には試鋳貨や、知られている限りでは最も珍しいベルギーの貨幣が含まれています。

しかし、370ものロットでイタリアがコレクションの核心です。イタリアの中でも具体的に言いえばイタリア王国と教皇領のコインが 特に多いです。

 

オークション18:ジュネーヴ・コレクション第2部

最後のオークション18は、印象深いジュネーヴのコイン・コレクションに特化しています。その第1部はNumismatica Genevensis社ですでに昨年11月に落札されましたが、今年11月15日にジュネーヴ共和国、すなわち1535年から1792年までの間のコインが出品されます。このコレクションは狭義のコレクションであり、収集家は特定分野のすべてのコインを集めることを目的としました。そのため、中には、残存している標本が多いため価格帯がスイスフラン2桁のものもあれば、こちらのプレヴューでご紹介した珍品もあります。

 

カタログのインターネット版はwww.ngsa.chからアクセスいただけます。印刷版は以下でお問合せください。

Numismatica Genevensis SA, Rond-Point de Plainpalais 1, CH-1205 Genève(ジュネーヴ、スイス)

電話番号: +41 / 22 / 320 46 40、電子メール: info@ngsa.ch.